NHKの朝ドラ「マッサン」の舞台となった摂津酒造(ドラマでは住吉酒造)は南海高野線住吉東駅北東にひろがる現市営住宅の地にありました。明治39年に創業され、大正期には有力な醸造メーカーでしたが、昭和39年に寶酒造と合併し、昭和48年までこの地で醸造を続けました。
竹鶴政孝はスコットランド留学から帰国後、摂津酒造に復職し(大正9年)妻のリタとともに帝塚山で暮らしました。帰国直後に住んだ場所は不明ですが、その後芝川又四郎の建てた洋館を借り、帝塚山姫松付近に居を構えます。竹鶴夫妻が住吉で暮らしたのはわずか4年あまりとはいえ、ここで築いた人間関係が大日本果汁(ニッカウヰスキー)の設立に大きく寄与したのです。